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2020.03.10

「スマホに子どものお守をさせないで」 (2013.12)

2歳児が幼稚園に在園するようになりました。3歳児とは全く違うので戸惑うことの多い毎日です。同時に1年間ではこんなに変わるのかと、その成長には目を見張るものがあります。
 私が園長になった頃は、小学校に入る前に1年間は幼稚園に行くのが良いと言う人が大多数でした。しかし、家庭環境や社会環境の変化によって、3歳で幼稚園に入園することが望ましいと言われるようになり、今では年度の途中でも満3歳になった時点で、幼稚園に受け入れて良いことになりました。
 人の子は2歳ごろから言葉をしゃべり始めますが、親や身近な人たちとの言葉のやりとりが脳や心身の発達を促します。
 3歳になる頃には、使える言葉の数も増えて、相手の話をちゃんと聞いたり、自分の気持ちや要望を相手に伝えられるようになります。周りの人の感情も読み取ることができるようになって、集団の中での身の処し方ができるようになります。この時期が幼稚園での集団生活を始める適期です。「三つになったら幼稚園」をいわれる由縁です。
 人は言葉を使って考え、学び、交流しながら、世界を広げていきます。その言葉を豊かなものにするのは生きた人とのやりとりです。つい先日、小児科医の団体だったと思いますが、スマホに小さな子どものお守をさせないで下さい」というアピールをしていました。機械ではなくて、生きた人と関わることの大切さを訴えていたのだと思います。
 遊びが一人遊びから対面遊びに変わって行く頃、すなわち、言葉を獲得して心や知能の働きが急速に伸びていく時期に最も望ましいのは、「積み木遊び」「砂場遊び」「泥んこ遊び」などです。これらは遊び方を覚える必要もなく、年齢や発達の状況に応じて楽しく遊ぶうちに、集中力・創造力・思考力などが育っていきます。こういう遊びを十分に楽しみながら、子どもたちとたくさんお話をして下さい。